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再圧タンクとは?何に使うの?医療器具!?治療装置???

この記事では以下のような内容をご紹介しています。

潜水作業は、減圧症という症状に陥ってしまうことがあります。減圧症というのは、古くは潜水病として知られた、高い圧力のかかったところにいた人が、通常の圧力の場所に戻ったあとで発症することが多い症状で、水に潜るダイバーや水中作業者は特に注意しなければならない症状で、一般的に8m以上の深さに潜る場合特に注意が必要と言われています。

例えば趣味のダイビングなどでも、10m以上の深さに潜った場合、減圧症を避けるため、その後24時間は登山や飛行機に乗るなど、気圧の低い場所に行くことを避けるべきと言われています。

再圧タンクというのは減圧症の症状を救急処置や治療、予防するための気密室のことで水深10mを超える水中作業を行う場合、法令で設置が義務付けられています。

再圧タンクの役目

蓋を開いた再圧タンク
蓋を開いた再圧タンク

再圧タンクは潜水士の職業病とも言うべき減圧症の影響を減らすために使われるものです。
減圧症というのは、高圧力環境下で、血液や組織に溶け込んでいた窒素が、減圧されるのに伴って、気泡を作り、身体の異常をきたす状態を言います。
再圧タンクは人が中に入って、高気圧にし、潜水していた状態と同じような圧力を加えて血液中の気泡をなくし、治療をします。

潜水による身体への負担

潜水士は潜水作業中、常に高い気圧の中に身を置いています。
水中での呼吸の確保のための高い空気圧と、水圧に晒されているからです。
高圧力のかかった状態で作業していると、地上に戻ったときに一気に減圧されて、その影響で減圧症の症状が出てしまいます。
減圧症とは潜水病として潜水したあとに頻発していた症状として知られていました。

症状は、疲労感や関節の痛みなどがあり、重症の場合は、脳卒中に似た症状があらわれます。
しびれ、チクチク感、腕や脚の筋力低下、ふらつき、回転性めまい(目が回る)、呼吸困難、胸痛などが主な症状です。

減圧症になってしまったら再圧タンクで治療
ダイバーが減圧症にかかる確率は1万回ダイブしたとしたら2.8回程度の頻度だと言われています。
確率の数字だけ見ると少なく感じられますが、症状が出てしまわないように注意しなければなりません。

減圧症の予防は

水中から水面までの浮上をゆっくりと行う
短時間での頻繁な潜水(繰り返し)を避け、深い深度の潜水は1日1回にする
ダイビング後に気圧の低い場所に行く(山に登る、飛行機に乗る)のを避ける
高血圧や高齢者の人はダイビング前に診断を受ける
ダイブコンピューターを活用

といった方法がありますが、再圧タンクとは、減圧症になってしまったときに、高圧力下の状態にダイバーを戻し、ゆっくりと減圧していく治療装置です。
減圧症は発症確率は低いとは言え、死亡することもある病気なので、注意と、再圧タンクなどの用意が欠かせません。

いろいろな呼び方

再圧タンクの中
再圧タンクの中

再圧タンクは高気圧酸素治療装置、再圧チャンバー、高圧チャンバーなど様々な呼び方があります。また、減圧チャンバーなども、使用方法が異なる(減圧症の治療ではなく予防に使われる)だけで、構造は再圧タンクと同じものです。

再圧タンクは特殊な医療器具で、病院でも保有している施設が限られています。

そのため、潜水作業を行う事業者には再圧タンクの設置を義務付けて、潜水作業者が安心して、安全に作業ができるように法整備がされています。

参考:一般社団法人 日本高気圧環境・潜水学会のホームページ:高気圧酸素治療装置
認定施設一覧:https://www.jshm.net/hbo/ninteishisetsu/

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