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港湾潜水技士とは?普通の潜水士との違いについて

潜水士は、専門的で高度な技術と知識を必要とする仕事です。潜水士の役割は多岐に渡り、船の修理から海洋研究、海底遺失物の回収など、まったく異なるタスクを担当します。

中でも、港湾潜水技士は、港湾や海上構造物の建設、保守、修理といった、特殊なスキルを必要とするタスクを担当します。このような仕事は、一般的な潜水士の仕事とは異なり、高度な技術と広範な知識を必要とします。

この記事では、一般的な潜水士と港湾潜水技士の違いについて紹介します。さらに、それぞれの講習内容と、資格を所得するための受講方法や費用についても解説するので、海で仕事がしたいと思っている方は、ぜひ参考にして下さい。

港湾潜水士とは?

潜水士

港湾潜水技士は“水中での専門的な作業を行う専門職人”のことを指します。特に海や川、湖などの建設、修理、メンテナンスなどを行います。

例えば、港湾の維持・整備、橋の建設・修理、ダムの検査、水中での救助活動など、広範な分野で、その能力を発揮します。中には海底ケーブルの敷設や修理、沈没船の調査、海洋生物の調査など、特殊な任務を果す人々もいます。

港湾潜水技士は、国土交通省の民間資格制度にもとづく登録資格になっており、潜水士の技術及び地位の向上を図り、港湾工事の的確な施工を寄与することを目的としています。 一般的な潜水士の資格とは異なり、海洋環境下での高度な技術と知識を持つことが求められる職業です。

一般的な潜水士との違いとは?

潜水士

港湾潜水技士と一般的な潜水士との違いは、専門知識、責任、作業環境、研修と評価のプロセスにあります。

まず、一般的な潜水士は、基本的に潜水技能を持つ人を指し、水中探査、海洋生物の研究、観光ガイドなどが含まれます。これらの業務は、特定の訓練と知識を必要としますが、多くの場合、特殊なスキルや知識は求められません。

それに対して、港湾潜水技士は、主に港湾や海上構造物の建設や修理に特化した業務に従事します。この仕事には、特殊な技術、知識、体力を必要とするため、高度な溶接技術、構造物の建設と保守に関する深い理解、厳しい海洋環境下での作業能力などが求められます。さらに、作業チームの安全管理者としての役割も担います。

こうした技術や知識を習得するためには、長期間にわたる実務経験が必要です。港湾潜水技士の資格を取得するためには、潜水士としての一定の実務経験を積んだ上で試験に合格する必要があります。試験では、理論知識だけでなく、実際の作業技術も評価されます。

以上のことから、1級および2級・3級港湾潜水技士は、一般的な潜水士よりも専門性と技術レベルが高い仕事のため、厳しい環境で作業を行う能力が必要となります。そのため、港湾潜水技士の資格を持つ潜水士は、港湾建設や修理業界で非常に需要が高く 、その役割と貢献は重要なものとなっています。

1級~3級の港湾潜水技士の違いと受験資格・費用について

1級〜3級の港湾潜水技士の違いは、経験年数にあります。また、受験資格や講習内容、受験費用も異なるため、級ごとに以下で詳しく紹介いたします。

受験資格

1級港湾潜水技士:
2級港湾潜水技士の試験合格後、実務経験3年以上又は潜水士として9年以上の経験がある者。

2級港湾潜水技士:
3級港湾潜水技士の試験合格後、実務経験3年以上又は一般的な潜水士の資格取得後、実務経験6年以上経過した者。

3級港湾潜水技士:
一般的な潜水士の資格を取得後、経験年数が3年以上経過した者。特定の指定高校を卒業した潜水士は、1〜2年の実務経験で受験資格を得ることができます。

講習内容

港湾潜水技士の講習は、一般的な潜水士の講習とは異なり、特に港湾施設や海洋構造物の建設・保守・修理に必要な専門知識と技術を習得します。

港湾潜水技士の資格を取得することは、港湾工事等の潜水作業における専門的な知識と技術力を証明する重要な一歩となります。より深い理解と専門知識を持つことで、広範な業務に対応することが可能となり、さまざまな仕事を行う機会が増えることでしょう。

【1級港湾潜水技士】
1級港湾潜水技士は専門的な知識と技術を深めるため、以下のような講習が行われます。

  • 学科
    港湾施工法の全般、作業計画と工程管理、潜水作業安全管理と災害防止、潜水時間管理など。
  • 机上実技
    断面図の作成、数量計算、施工計画の作成、潜水作業における安全管理及び施工管理の事項など。
  • 面談による潜水経験の確認など。

これらの講習を通じて、1級港湾潜水技士としての潜水作業全般の管理能力を身につけることができます。

【2級港湾潜水技士】

  • 学科
    港湾施工法一般(港湾施工法の知識、気象・海象の知識、関連法令の知識など)、作業知識(港湾構造物基礎作業、水中コンクリート作業、水中用切断作業、水中測量調査作業など)
  • 水中及び陸上実技
    水中及び陸上における港湾潜水作業の基礎
  • 面談による潜水経験の確認など。

【3級港湾潜水技士】

学科・実技、その他すべて2級同様。

費用

受験料は、1級が25,000円、2級・3級が35,000円です。

まとめ

この記事では、港湾潜水技士と一般的な潜水士の違い、そして受験資格や講習内容、費用などについて解説しました。港湾潜水士の資格は、海で働く人々にとって有効なスキルとなるでしょう。特に港や海洋での土木作業に必要な技能を持つプロフェッショナルとして、活躍の場が広がります。また、これらの資格を取得しておくことで、海洋調査・海洋土木系企業などへの転職にも有利になることでしょう。

東日本海洋建設では、未経験からでも新しい道を切り開くチャンスがあります。まずは現場に足を踏み入れ、実務を経験することからスタートしてみませんか。必要な技術や知識を身につけていくためのバックアップをいたします。

本記事で、港湾潜水技士やキャリアアップに少しでも興味を持たれた方は、ぜひ採用ページからお問い合わせください。海で働くという新しいキャリアの扉は、あなたの前に開かれています。当社は、あたなの新たな冒険を全力でサポートします。

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