2025-09-30
海洋土木で活躍する資格とは?資格を使った仕事内容を紹介
海が好きで、海洋土木の仕事に興味を持ってはいるものの、「どんな資格が必要なのだろう?」「未経験からでも挑戦できるのかな?」といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、海洋土木で活躍するために必要な資格の種類や、それぞれの資格を使った具体的な仕事内容を詳しくご紹介します。
この記事を読むことで、「資格(免許)」と「講習(特別教育・技能講習)」の違いも理解し、資格取得をサポートする『東日本海洋建設』にご興味を持っていただけたら嬉しいです。
そもそも海洋土木の仕事に資格は必要?
海洋土木の仕事は、港湾や海岸、河川などの水域で行われる特殊な建設作業で、その性質上、陸上での土木工事とは異なる専門知識と技術が求められます。
では、この仕事に就く上で、資格は必ず必要になるのでしょうか。
必須ではないが、資格は"あなたの価値を高める重要なもの"
結論から申し上げると、海洋土木の仕事のすべてにおいて、特定の資格が「必須」となるわけではありません。未経験から始めて、現場でのOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を通じてスキルを習得していくことができます。
しかし、専門性の高い作業や、現場の安全管理、責任あるポジションを目指す上では、やはり資格の取得が非常に重要となります。特に、人命に関わる危険を伴う作業や、大型機械の操作など、特定の業務を行うためには法律で定められた資格や講習の修了が義務付けられている場合が多くあります。
これらの資格は、作業員の安全を守るだけでなく、作業の品質を保証し、効率を高める上でも必須であると言えるでしょう。
資格取得がもたらすメリット
資格は単なる証明書ではなく、海洋土木の世界で活躍するための強力な武器となります。資格取得がもたらす主なメリットは以下にまとめます。
専門知識と技術の証明
資格は、あなたが特定の分野において専門的な知識と技術を持っていることを客観的に証明します。そのため、現場での信頼性が向上し、より高度な業務を任される機会が増えるでしょう。専門性の高い海洋土木分野では、この証明が大きな意味を持ちます。
キャリアアップと給与アップ
専門性の高い資格を持つことで、昇進や昇給のチャンスが広がり、長期的なキャリア形成において有利に働くことが期待できます。中でも「施工管理技士」などの国家資格は、現場の責任者として活躍するために必須となる場合が多く、給与面でも優遇される傾向にあります。
安全意識の向上と事故防止
資格取得の過程で学ぶ「安全に関する知識」は、自分自身の安全はもちろん、周囲の作業員の安全を守ることにも繋がります。適切な知識と技術は、事故のリスクを低減し、安全な作業環境を維持することに役立ちます。
これは、危険が伴う海洋土木現場において最も重要な要素の一つです。
東日本海洋建設で実際に活躍している資格や技術とは?
東日本海洋建設が手掛ける海洋土木工事は、港湾、護岸、橋梁基礎など多岐にわたります。これらの施工を安全かつ確実に遂行するためには、専門性の高い知識と技術と、それを裏付ける資格が必要です。
ここでは、当社で特に活躍している主要な資格や技術について、ご紹介いたします。
東日本海洋建設で行った実際の事例は「施工実績」をご覧ください。
潜水士(免許)
海洋土木工事において、水中での作業を直接行うのが潜水士です。潜水士は、厚生労働大臣が定める国家資格になります。
主な作業内容は、海底の調査や構造物の点検・補修、水中での資材設置、海底ケーブルの敷設など、その役割は非常に広範にわたります。
東日本海洋建設では、橋梁の基礎工事における水中での地盤調査や、護岸ブロックの水中設置、あるいは既存構造物の劣化状況確認など、多岐にわたる場面で潜水士の専門技術が活かされています。
「潜水士の資格」について、詳しくは「潜水士と港湾潜水技士の資格について|試験の難易度と対策」をご覧ください。
送気員(特別教育)
送気員は、潜水士が水中作業を行う際に、地上から空気(送気)を供給し、潜水士との連絡を密に取りながら、その安全を監視する重要な役割を担います。潜水作業は常に危険と隣り合わせであるため、送気員は潜水士の命綱とも言える存在です。東日本海洋建設の現場では、潜水士と送気員が連携し、一体となって作業を進めています。
送気員になるためには、労働安全衛生法に基づく「高気圧業務特別教育」を受講する必要があります。
「送気員の資格」について、詳しくは「送気員とは?救急再圧員との違いと資格取得方法」をご覧ください。
小型移動式クレーン(技能)
海洋土木工事では、大型の資材や構造物を運搬・設置する機会が頻繁にあります。特に、狭い場所や海上での作業においては、小回りの利く小型移動式クレーンが重宝されます。
東日本海洋建設の現場では、護岸ブロックやケーソンの設置、仮設構造物の組み立てなど、多岐にわたる場面で小型移動式クレーンが活用されています。
この資格は、労働安全衛生法に基づく「小型移動式クレーン運転技能講習」を修了することで取得できます。
「小型移動式クレーンの技能講習」について、詳しくは「小型移動式クレーンの資格|技能講習と試験の概要」をご覧ください。
玉掛け(技能)
玉掛けは、クレーンなどで荷物を吊り上げる際に、ワイヤーロープやスリングなどを適切に荷物に取り付け、安全に吊り上げる作業を指します。
海洋土木工事では、重量物や大型の構造部材を扱うことが多く、玉掛け作業の成否が工事全体の安全性と効率に直結します。東日本海洋建設の現場では、クレーン作業とセットで玉掛け作業が頻繁に行われ、その専門性が光ります。
この資格は、労働安全衛生法に基づく「玉掛け技能講習」を修了することで取得できます。
「玉掛けの技能講習」について、詳しくは「小型移動式クレーンと玉掛けとは?技能講習について紹介」をご覧ください。
アーク溶接(技能)
海洋土木構造物は、鋼材を主要な材料とすることが多く、その接合や補修には溶接技術が不可欠です。中でも特に、塩害や波浪、潮流など厳しい自然環境に晒される海洋構造物には、高い強度と耐久性を持つ溶接が求められます。
東日本海洋建設では、鋼管杭の接合、海洋プラットフォームの建造、浮体構造物の製作・補修など、多岐にわたる場面でアーク溶接の技術が活用されています。
アーク溶接は、労働安全衛生法に基づく「アーク溶接等の業務に係る特別教育」を修了することで、基本的な作業に従事できます。
「アーク溶接の特別教育」については「アーク溶接技能者の資格、JIS溶接試験とは?」をご覧ください。
上記のように資格や講習などを取得することでできる業務がたくさんあります。
東日本海洋建設では、仕事で使用する資格(技能講習・特別教育)は講習の金額を負担しております。免許に関しても講習などがある場合は、弊社負担で講習を受講し取得することができます。
海洋土木の資格(免許)と講習の違いは?
海洋土木の世界で活躍するためには、さまざまな知識や技術が求められます。その中で、「資格(免許)」と「講習(特別教育・技能講習)」という言葉を耳にすることがあるでしょう。
これらは一見似ているように感じられますが、法的な位置づけや取得方法、業務における役割に明確な違いがあります。
ここでは、それぞれの違いについて詳しく解説してまいります。
海洋土木における「資格」と「講習」の役割
海洋土木の現場では、「資格(免許)」は主に"現場の専門家として、より広範な業務や管理を行うため"に不可欠となります。
例えば、「潜水士」は水中での専門的な作業を指揮・実行します。これらはキャリアアップに直結し、より責任のあるポジションを目指す上で重要な資格です。
一方、「講習(特別教育・技能講習)」は、"現場での具体的な作業を安全かつ効率的に行うため"に必須です。
例えば、小型移動式クレーンの修了証がなければ、クレーンを操作して資材を吊り上げる作業はできません。これらは、作業員として働く上で基本的な要件となり、日々の業務の安全性を確保するために欠かせないものです。
海洋土木の現場では、これらの「資格(免許)」と「講習」の両方が、安全かつ円滑な作業遂行のために極めて重要となります。
取得方法と有効性の違い
海洋土木分野で求められる資格には、大きく分けて「免許」「技能講習」「特別教育」の3種類があります。
| 種類 | 概要 | 具体例(海洋土木関連) |
|---|---|---|
| 免許 | 国が定める基準に基づき、特定の業務を行うために必須となる資格です。 試験合格や所定の講習修了後に交付されます。 |
潜水士、小型船舶操縦士、移動式クレーン運転士 |
| 技能講習 | 特定の危険な作業や専門的な機械の操作を行うために必要な、より実践的な知識と技能を習得する講習です。 修了することで作業に従事できます。 |
玉掛け、小型移動式クレーン運転業務特別教育、高所作業車運転技能講習 |
| 特別教育 | 特定の危険または有害な業務に従事する労働者に対し、事業者が行うべき教育です。 比較的短期間で修了できます。 |
送気員、アーク溶接 |
上記のような資格は、作業の性質や規模に応じて取得が義務付けられています。例えば、潜水作業を行うには「潜水士」の免許が必須であり、クレーンを使った玉掛け作業には「玉掛け」の技能講習修了が必要です。
それぞれの資格が持つ意味を理解し、自身のキャリアプランに合わせて計画的に取得を進めることが、海洋土木の世界で活躍するための第一歩となるでしょう。
まとめ|資格のサポートが充実している「東日本海洋建設」で働いてみませんか?
海洋土木の世界では、安全かつ効率的な作業を行うために、多岐にわたる専門的な資格や技術が必要です。
この記事でご紹介した「潜水士」「送気員」「小型移動式クレーン」「玉掛け」「アーク溶接」といった資格は、実際に東日本海洋建設の現場で活躍し、ご自身のキャリアアップと仕事の幅を広げるのにとても有効です。
日本の重要なインフラを支える海洋土木は、確かな技術と知識を持った人材が常に求められる、やりがいのある仕事です。
東日本海洋建設では、社員一人ひとりが活躍できるよう、資格取得を積極的に支援する体制を整えています。未経験の方でも、入社後に必要な資格取得に向けた講習受講や費用負担など、手厚いサポートで安心してスキルアップを目指すことができます!
資格取得を通じて自身の可能性を広げたいと考えている方は、ぜひ「東日本海洋建設」で、私たちと一緒に働きませんか?充実したサポートのもと、日本の未来を共に築いていきましょう。
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