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作業船と警戒船の違いとは?仕事内容や講習について解説!

作業船とは?

作業船とは、海岸、河川・湖沼、港湾工事及び海洋土木工事などに使用する工事用船舶の総称で、構造物築造船や調査船など、さまざまな種類があります。それぞれ役割が異なります。では、どのような違いがあるのでしょうか。

作業船の種類について

作業船(業務船)
作業船(業務船)

作業船は、以下のように大きく分類されています。

  • 浚渫(しゅんせつ)埋立用作業船
  • 構造物築造船
  • 作業補助船
  • 運搬作業船
  • 環境整備船
  • 特殊船

では、上記7つの分類にどのような作業船があるのかご紹介します。

①浚渫埋立用作業船
浚渫埋立用作業船(しゅんせつ)は、水底の土砂を取り除いて、陸に揚げたり運んだりする船舶です。それぞれの作業船で、土砂の吸い込みや陸揚げ、積み込み、運搬のように得意分野が異なります。

②構造物築造船
構造物築造船は、防波堤や護岸、桟橋などの築造を行います。海からクレーンが伸びているのを見たことがあるかと思いますが、そのクレーンの多くが構造物築造船です。

③作業補助船
作業補助船は、文字通り作業を補助する船舶で、作業船を牽引したり、乗組員や潜水士を運んだりします。作業補助船には、以下の作業船が含まれます。

  • 揚錨船
  • 引船
  • 押船
  • 業務艇
  • 交通船
  • 警戒船
  • 潜水士船

④運搬作業船
運搬作業船は建設資材を運ぶ船舶で、船舶にあるグラブで資材を積み込んだり、作業現場に投入したりします。運搬作業船に含まれる作業船は以下の通りです。

  • ガット船
  • ガットバージ
  • 石運船
  • 捨石船
  • 土運船
  • 台船・運搬船
  • 給水船
  • 廃油回収船

⑤調査船
調査船には、以下の作業船が含まれます。

  • 測量船:ソナーや探査装置を用いて、海底の状況の測量・調査を行う
  • 磁気探査船:機雷や爆弾といった危険物がないかどうか調査・記録する作業船
  • スパッド台船:海底の土質調査を行う

⑥環境整備船
環境整備船は、工事に伴うゴミや流木、流出油などを取り除く作業船で、海上をクリーンに保つのが仕事です。以下の作業船が含まれます。

  • 清掃船
  • 油回収船
  • オイルフェンス展張船

⑦特殊船
特殊船には、以下の作業船が含まれます。

  • 多目的外洋作業:さまざまな作業を行える作業船で、居住設備として使ったり、燃料や飲料水の運搬・補給などを行う
  • 特殊作業:浚渫埋立用作業船や構造物築造船など
  • 水中作業機械:水中で作業する装置の総称

警戒船とは?

警戒船(警戒船や監視船の看板を設置する)
警戒船
(警戒船や監視船の看板を設置する)

警戒船とは、海や川での船の航行・工事作業で、事故やトラブルを防ぐために監視・警告を行う船舶のことです。たとえば、以下のような業務を行います。

  • 航路制限情報を船舶へ提供
  • 異常接近する船舶の監視・注意
  • 船舶交通の整理及び危険防止
  • 事故時の応急処置
  • 事故の通報・報告

警戒船の配備は事業者の義務で、配備の目的は「工事作業にかかわる船舶の安全を守ること」です。警戒船の配備は、海上保安庁『海上における工事作業等の警戒船の配備等に関する指針』により定められています。

警戒船の配備隻数の目安は、工事作業場所の付近約500mから1000mごとに1隻で、以下のような場所で配備されます。

  • 交通制限が必要な工事作業場所
  • 多くの船舶が行き来する場所
  • 爆破作業や危険な潜水作業をする場所

警戒船の設備について

警戒船には、上記の業務を行うために、以下のような設備の装備が定められています。

  • 無線
  • 携帯電話
  • 超短波無線電話
  • 船舶電話
  • 双眼鏡
  • レーダー
  • AIS送受信機
  • 拡声器
  • 手旗
  • 赤旗
  • 探照灯
  • サイレン
  • 横断幕
  • 表示板
  • 電光表示板
  • 海図
  • 水路通報や航行警報など

警戒船に乗船するには講習が必要

警戒船の運行には、船舶を運航する乗組員以外に、海や川での警戒業務を行える「専従警戒要員」がいなければなりません。専従警戒要員になるには「警戒船講習会」の受講・修了が必要です。

また、警戒船の配備は「警戒管理業務者」が行い、警戒管理業務者になるには「警戒船講習会」の受講・修了が必要です。

警戒船講習会の対象者
ここからは、警戒船講習会について紹介します。

警戒船講習会の対象者は、受講から1年以内に専従警戒要員・警戒管理業務者として警戒船への乗船予定がある人です。もちろん、すでに専従警戒要員や警戒業務管理者、警戒業務管理補助者である人も受講できます。

講習内容
講習内容は「業務講習」と「管理講習」の2つに大きく分けられます。それぞれの講習内容の一部を紹介します。

「業務講習」は警戒船業務者として行う職務に関する講習で、主に工事作業に従事する船舶の交通整理と工事作業等の実施海域を示す標識や、その他の関連施設の異常の有無の監視等を行います。

「管理講習」は警戒船管理者として行う職務に関する講習で、主に警戒業務全般に係る調整や警戒船の船長や専従警戒要員の工事作業等の内容周知に関すること等を行います。

受講方法や費用について

警戒船講習会は各地の海上保安庁海上保安本部で開催されていて、頻度は年1回〜2回です。 費用は無料ですが、申込用紙の消印の日付で先着順です。誰でも必ず受講できる訳ではありませんので、注意しましょう。

開催日や申込の案内は、各海上保安庁のホームページで公開されています。

まとめ

今回は作業船や警戒船の違いについて、そして警戒船講習会の内容や受講方法・費用についてご紹介しました。また、警戒船は、海や川での航行・工事の安全を守る、いわばガードマンです。専従警戒要員や警戒管理業務者になれば、従事者を守るやりがいを感じられるでしょう。

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